メスフラスコの使い方

メスフラスコとは?&取り扱い上の注意点①

 

メスフラスコ又は全量フラスコ(ぜんりょうフラスコ)とは、分析化学の分野で溶液を調製するのに用いる実験ガラス器具の一種です。

 

メスフラスコはガラスないしはプラスチックで作られ、胴体部の平底の球体と長い首の部分から構成されており、首の開口部は栓で封ができるようになっています。栓は本体と摺合せで出来ているガラス製かプラスチック製です。

 

首部分にはすり加工による水位を示す1つの輪が付けられています(標線)。標線はメスフラスコに示されている規定体積を示し、その他には許容誤差や製造メーカー、検定を受けたものは較正温度、精度等級、検定検印などがラベルされています。

 

普通は、無色透明のガラスもしくはプラスチックで作られますが、硝酸銀やビタミンAなど遮光が必要な物質を操作するために、褐色透明の素材で作られるものもあります。

 

メスフラスコは加熱してはいけません。加熱膨張と冷却収縮に伴ってガラスに歪みが生じるために保証されている検定公差から逸脱してしまう可能性があるからです。溶質を加熱溶解しなくてはならないときは、別の容器で加熱溶解させた後、室温まで冷却してからメスフラスコに移すようにしましょう。

 

洗浄は通常、洗浄剤に浸漬しすすぎいだ後、蒸留水などでリンスし、逆向けにぶら下げて自然乾燥させます。ブラシなどを入れ、こすって洗浄することは内壁に傷を付け容積変化の原因となるためおやめ下さい。