メスフラスコの使い方

メスフラスコの取り扱い上の注意点③乾燥・その他

 

ガラス器具にはメスフラスコやメスシリンダー等、正確な体積を量りとる器具がありますが、このような器具を洗浄後、乾燥させるために温度の高い乾燥器に入れて乾燥させると正確な体積を量り取れなくなる場合があります。体積計とよばれるガラス器具の乾燥は自然乾燥(風乾ともいいます)するのが原則です。

 

温度の高い乾燥器にいれて乾燥しますとガラスが膨張し、場合によっては完全にもとに戻らないことがあるためです。特に精度が高い体積計であるメスフラスコ、ピッペット、ビュレットは加熱乾燥しないことです。ただし、これはあくまで原則であって、使用目的(生化学的な実験などで滅菌する必要があるときなど)によっては加熱乾燥することもあります。

 

また、これらの体積計は検定がおこなわれており、それぞれ誤差の範囲(検定公差といいます)が保証されています。しかし、温度は20℃で検定されていますから、他の温度で使用する時には、温度補正が必要になります。目盛り通りに測ればいつでも正確に計れるというものではないことにも注意しましょう。正確に計るためには、他にもいろいろ注意が必要です。